“良いお年”と日日是好日

「日日是好日(にちにちこれこうじつ)」という言葉が好きです。
一日一日、よい日である、という素朴な言葉ですが、この“よい”に深みを感じます。
日々生きていれば、いいことも悪いことも、楽しいことも悲しいこともきっとあるはず。
だけど、出来事や気持ちをいい・悪いで分けることをそっとやめてみる。
すると、全てありのままの、いい・悪いとは別の“よい”が見えてくる気がします。

仮にいい・悪いと分けていても、うれしいことがあったら、素直に喜び、感謝する。楽しむ。
苦しいことがあっても、トラブルがあっても、そういうことは大体自分の学びを伴っているものです。
苦しいことやトラブルをよーく見ると、またその出来事に接した時の自分の反応や気持ちをじっと感じると、その学びのポイントが見えてくることが多くあります。
自分の持っている古い(=そのタイミングで古くなった)概念、考え、感情を手放していくといった学びが多いかと思います。
とすれば、苦しいことやトラブルも、とらえようによっては学びの機会を頂くということ、その学びと成長を楽しみ、感謝する。
うれしいことも、苦しいことも、楽しんで感謝して生きていくこともありえるかもしれません。

年末に“良いお年を”と言いますが、これまで私は「次の年は今年よりgoodな年になるように」と自分にも、他の人にも願って“良いお年を”と言っていました。
それはそれで一つのスタンスだとは思うのですが、その一年をいい・悪い分けず、ありのまま見て過ごすことも視野に入ってきました。

その一年、きっといろんなことがあると思うけど、素直に受け入れ、受け止めて過ごさせて頂く。
良くしようと、無理に何かを為そうとすることをせず、その瞬間瞬間で自分のすることをしていけたらと、この年始に思います。
「ふさわしい時に、ふさわしいことをする」とも言えるでしょうか。

今年もよろしくお願いします。

2017年1月13日 水野 洋一郎