時間を投資して、やり方をグレードアップする

東京で働いていた時のことです。
学生から就職して、コンサルティング会社で働くようになり、当時は技術も学びながらで一歩ずつ進んでいる時期でした。

PCでExcelを使っての作業だったと思いますが、コンサルティング会社ではデータ分析の仕事がよくあり(コンサルティングの過程で)、たびたびやっていました。
似たような分析・データ処理を何度もするケースもあり、「もう少し楽に素早くできないものだろうか?」と思いました。

ある時データ分析の仕事が来て、時間は30分(以下、時間はイメージです)。30分後に分析結果を持って行く流れでした。
普通にやったら20分はかかります。
このタイプの内容の時は毎回、これぐらいの時間はかかっていました。

そこで、5分ぐらいはもっといい方法を探すことに時間をあててみよう、と思ったのです。
いわば、良い方法を発見することへ時間を投資しよう、ということでした。
5分時間を使って、良い方法が見つかったら儲けもの。
仮に見つからなくても、20分で作業はできそうだから、おそらく30分という時間には間に合います。

その時はExcelの機能(関数などでしたが)を使って、良いやり方が見つかりました。
結果、20分かかっていたのが5分でできるようになりました。
その後同じような内容の仕事が来てもやはり5分ぐらいでできるようになったのです。

以降、「時間を投資して、良いやり方を見つける・グレードアップする」という視点を持ちました。
目の前のことにいきなり取り組むのもいいですが(それが大事な時もありますが)、ちょっと良いやり方はないかと少し模索してみる。
模索ばかりして何も見つからないまま探し続けても前には進まないので、見つからないならそれでどこかでストップし、元々のやり方でやる、という決断も必要と思いますが(上記ではその基準が5分でした)。

このコラムでは作業のやり方のことで書きましたが、自分のものの考え方やアプローチなどにも活かせることと思います。
普段、なんとなく同じやり方をしたり、同じような考え方・アプローチをすることが多いかもしれません。
時々は、他のやり方やアプローチがないか、少し探してみると新鮮な何かが見つかることもきっとあるはず。
そうすると同じことをしていても、新しいフィーリングで取り組めると思います。

2017年2月24日 水野 洋一郎