体幹トレーニングをすると、意識の軸も整う

体幹トレーニングをここ数年、やっています。
毎日するほどではないのですが、やろうという気持ちになった時にやっています。
すると、不思議と、意識の軸も整うのを感じています。

体幹は、「体」の「幹」と書きます。
位置的には、おなかの中心部あたり、胴の芯を言うのだと思います。
色々な鍛え方があり、書籍もたくさん出ています。
私は以前長友佑都さんの本を買い、参考にしてトレーニングをしています。

私がやっている中で主なものは、腕立て伏せの姿勢で、肘を床に付けます。
そのまま姿勢をキープ。
そして、息を吸い、少し止め、息を吐き、を繰り返します。
こういう姿勢をとると、力がかかり、息を止めそうになるのですが、そこで息をしっかりすることがポイントのようです。
他にもよくやるトレーニングが数種類あります。

おなかの下部に丹田というポイントがあります。
力の発する源のような場所です。
体幹トレーニングをすると、必然的にここに力が入ります。
そして、意識も丹田の場所に向きます。
なので、体に力・気が回り、意識も整うのではないか、と考えています。

体と心はつながっている、とよく言いますが、それを実感する一つです。
心の状態が体に影響することもよく経験しますが、体を整えることで心も整えられる、そんな例でもあります。

体幹トレーニングには、ある姿勢をとって、動かずに姿勢をキープするものが多くあります。
鍛える場所・筋肉の特性から、というのもあるのでしょうが、この「動かない」ことが面白いと思っています。

これまでトレーニングというと、腹筋や腕立て伏せ、スクワットなど、動いて鍛える、筋肉をつけるものばかりをやっていました。
なので、トレーニングとは体を動かすもの、と思っていたのです。

しかし、体幹トレーニングは動かさない。だからできる鍛え方もある、と知りました。

それは、「動かされない」こと。動かされない力。
何かを「動かす」力とは別のものだと思うのです。

これはどちらも大事だと思います。
先程のトレーニングの認識のように、今日では動かすこと・動かす力に注目が多く行きがちではないでしょうか。
この「動かされない」力も、同じくらい大事だと思うのです。

固まって動かない・動けないのではない。
しなやかさ・柔らかさは備えている。
でも、動かされはしない力。
しっかりとした「幹」とはそういうものかもしれません。

それによって、心・意識の幹・軸も育つのではないかと感じています。
動揺せず、でもしなやかにいられる心。
しっかりとした軸があれば、硬くならず、でも柔軟に物事を受け止めていけるのではと思います。

体のこの場所を体幹と名付けた先人たちの智慧の素晴らしさを感じる所でもあります。
しっかりと根を張り、幹を太くし、そこに葉が付き、花が咲く。実がなる。
そんな土台作りは、皆同じかもしれません。

2017年7月7日 水野 洋一郎