事業経営のフレームワーク ~事業を見る視点~

経営コンサルティングをするにあたって、ずっと大事にしてきた視点があります。
それは“どう事業を見るか”という視点です。

東京で外資系経営コンサルティング会社に就職し、コンサルタントなりたての時はまだまだ基礎固めの時期。
その時にいくつか自分なりの取り組みテーマを持って仕事をしていましたが、「経営とは何か?」というキークエスチョンと長く向き合ってきました。
すぐに答えは分からず、東京の会社で働いていた二年半のうち、一年半~二年ぐらいこの疑問と向き合ったと思います。
自分なりの「経営とは何か?」に対する答えが、その後の“どう事業を見るか?”に直結し、自分のコンサルティングの基礎となりました。

コンサルティングをする時に、クライアントの事業の状況を聞くにあたって、この視点・フレームワークを元に、お話を伺いながら情報を整理し、確認していきます。
また今後の事業のプランを描く時も、この視点・フレームワークを使うことが多くあります。

%e4%ba%8b%e6%a5%ad%e7%b5%8c%e5%96%b6%e3%81%ae%e3%83%95%e3%83%ac%e3%83%bc%e3%83%a0%e3%83%af%e3%83%bc%e3%82%af

これは事業だけでなく、商品や店舗のことにも使えます。
一つの商品を作るにあたって、やりたいことからその商品の魅力は、商品の内容や流通は、と整理していく、というようなことです。
また、様々な業種にも使えます。ただ、小売店の場合は接客の要素を足す、など業種によって少しアレンジや修正が必要ですが。

事業の経営としては、これらの要素が矛盾なくつながり、全体として一つの方向性を向いていることが大事です。
経営がうまくいっていないケースで状況を聞くと、要素の間で矛盾があったり、不明確なポイントがあったり、明らかに取り組みが薄い要素があったりします。
逆に、矛盾なく一つの方向性を向いているということは、やりたいことが具体的な商品や情報発信・流通まで直結しているということ。
エネルギーの源から発し、具体的な形・行動へつながり、エネルギーに満ちた事業になっていきます。

2016年12月8日 水野 洋一郎